閉店拒否!を観てきました

舞台『閉店拒否!』があまりにもたのしかったので、せっかくブログもつくったことだし…と思って感想を書くことにしました。

きちんとした感想をあんまり書いたことがないので、読みにくかったらすみません…。わたしは17日と18日のどちらもマチネを観劇しました!以下ネタバレいっぱいしております。

 

 

 

 

 

 

 

 

田舎の駅前のバーで繰り広げられる、閉店したい店員と、様々な理由で帰れない(帰りたくない)お客さんたちのバトルを描いたお話です。

登場人物も多く、バーの店内だけでお話は進むのですが、それぞれのキャラがとても濃くて、次から次へと笑えるの場面がくるのでテンポよくお話をたのしめました!

最初はやんわりと(?)帰ってほしいことを伝える守さんと、それに対してごねる客たちだったけれど、どんどんお互い意地になっていく様子がおもしろかったです。

どうでもいいのですが、帰りたくないという目的が同じといえど、あんな年代も職業もバラバラのひとが一緒に飲むってすごいことだなあ。

一緒にどうです?ってみんなに声をかけていた井上さんの人柄がすきでした。

 

閉店したすぎてお客さんを締め出してしまうところとか、配電盤をブッ壊しちゃうところとか、守さんの行為がどんどんエスカレートしていくのにちょっとした狂気を感じて、そうまでして帰りたい理由って一体なんなんだ……?!とお客さんもどんどん気になっていったように思います。

途中、守さんの口からリリカ教官の名前が出ていたけど、安西先生の流れでサラリとでてきたので、私が知らないだけでそういうアニメがあるのかな~ぐらいに思っていました(察しが悪い)

 

オチというか、最後のシーン。そうきたか~~~~と思って、とても心に刺さった……。このシーンの祥平さんの演技がまたすごくて、観ていてとてもくるしかったです。

初回は話を飲み込むのに精いっぱいだったのと、有り難いことに3列目という良席で見たれたので、圧倒されて泣くまではいかなかったのだけど、2回目はステージ全体がみえる席だったので、守さんの発言に引いていく周りのみんなの表情とか、かけられる言葉を噛みしめてしまってボロボロ泣いてしまいました。

理由を話し始める最初の方、守さんの発言とか周りの発言に対して結構客席からも笑いが起きるんですけど、それもつらい。

ここで笑える人はわたしみたいなオタクのことわからないんだろうなあって思ってしまった。

剣持さんが何にも言わないの、初回はあんまり気にしてなかったけど、2回目改めてみると、たしかになんにも言ってなかったなって思った。

周りのひとたちの言葉も、かみしめるように聞いているように見えました。

それぞれみんな、大事に感じることは違っていて、それをその人がどんなに大事に思っているかなんて本人じゃないとわからないんだよなあ。

もしかしたらわたしも知らぬ間に誰かのことを傷つけてしまっているかも、と振り返りつつ、わたし自身も自分が大事に思うことを大切にしていきたいなと思いました。

 

 

剣持さんはグラフィックデザイナーにみえなくて、どこかの商社の営業マンってくらいスーツが似合っていた。お金持ってそうです!実際持ってたし!

あと有坂さんめっちゃすきでした……。細くて背が高くてメガネであまり日の下に出てなさそうで、神経質でめんどくさそうなとこが最高です……。

なのに伴内くんに見つかった時にはソファーに飛びついたりしちゃう。カワイイ。

伴内くんは火事のシーンの突然ミュージカルにも笑ったけど、急にカンカンカンカンって言い出したの聞いてハチャメチャに笑いました。劇中一番笑ったかもしれない。

 

 

おたま演じる岡ちゃんのお話。

まず衣装がトンデモ良くてですね…!ビジュアルが出た時も思ったのですけど、生で見た岡ちゃんもサイコーでした。

スタイルの良さが際立つというか、ほんと脚が長い!!細い!!!!

背中をこちら側に向けるたびに、カマーベストを見せつけられて、ウッ……となりました。

岡ちゃんはちょっと流されやすくて、でもまじめで、守さんのことをすごくすごく慕っている子。も~~とにかくかわいいんですよ。

守さんが話を聞いてくれなくて拗ねちゃったり、守さんが怒ってるんじゃないかって不安になったり、守さんが怒ってないって分かって安心したり。守さんが頭を下げたら絶対自分も会釈するし。かわいい。

顎のホクロをからかわれて落ち込んでいたのを守さんに励まされてから、ずっとついていくって決めたと話していたけれど、これってこのお話の中で一番最初に出てくる「他人からしたらどうでもいいけど、本人にとっては大事なこと」だったのかもってあとから思いました。

あのシーン、わたしも笑ったし客席からも笑いが起きたけど、岡ちゃんにとってはめちゃめちゃ嬉しかった出来事なんだろうなあ。

守さんはきっと、そこまで大事な話だと思ってないんだろうけどね。

 

守さんのことを慕いすぎて、途中ヤンデレみたいになっちゃってたとこ、も~~だいすきでした。

登場シーンがジョジョ立ちみたいになってたとことか、カウンターで手を伸ばしてバタバタするところとか、高い思いつめたような声で「話し合いましょう」っていうとことか、コメディの中の狂気って感じで、わ~~~!ってなった。

逆に頼りにされたことがうれしくてにこにこ見守っちゃうところとかすごくかわいかったし、そんな自分がお客さんに不審そうに見られてるのが不思議という顔をしてたのもかわいかったです。

殺人鬼になりきるシーン、ヒャハハハハ!って出てきて笑いました。前のシーンとの温度差!すき!

ナイフをヨコにして舐めるのとタテにして舐めるのとどっちも見られてうれしかったです。

わたしが観た回は2回ともちょっと踊ってくれて、それにもテンション上がりました。

お客さんが帰った(と思った)ことにテンション上がって守さんとダンスしちゃうとこもすきです。ナイフ持ったままハイタッチしそうになるとこも。岡ちゃんは周りが見えなくなっちゃうタイプなのかな。

 

守さんの帰りたい理由が分かって怒るシーン。

「そんな理由で俺は殴られたんですか?!」的なことを言うのですが、どれだけ守さんを慕っていても、岡ちゃんにとってはどうでもいい理由なんですよね。

それに「そんなこと」と思える理由を、守さんに話してもらえなかったことも悲しかったのかなと思いました。

(でもじゃあ話されてたとして、岡ちゃんが受け入れられてたか?というと違うとも思うけど)

拘束を解く守さんに「なんか、すみません……」と謝るシーン、苦しそうで、観ているこちらも胸が締め付けられました。

いろんな感情が詰まっていた。

守さんのことをあんなに慕っていたのに、受け入れられなかった自分自身にもがっかりしたのかもしれないです(これはちょっと夢見すぎかもしれない)

 

 

コメディのお芝居はいろんな表情を見られるからすきなのですが、今回は単純に表情だけじゃなくて、いろんなおたまを見られました。ありがたいことだ。

うまく言えないけど、おたまって役に入ってもおたまなんですよね。なんだろ、なんか、おたまを感じる。

そこにいるのは岡ちゃんなんだけど、『太田将熙』でもあるんです。わたしはそれがすきです。

前にあたっくストラボで、おたまの演じた北が自分と全然違ってよかったとしんちくんが言っていたのが印象に残っているのですが、それをすごく思い出しました。

今回の舞台も「おたまにしかできない岡ちゃん」だった。

とにかくもう、よかったです!!!!!本当にだいすきな作品になりました。

 

2回しか見られていないのが悔しくて、ほんとは千秋楽もとんぼ返りで観に行こうかとぐるぐるしていたのですが、大人しくDVDを待つことにします。

DVD発売は夏みたいですね!もちろん予約しました!発売まで思い返してわくわくすることにします!

こんな素敵な舞台とめぐり合わせてくれたおたまに感謝でした。